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(1)Interfaith Partnerships:文化や宗教を超えた協力関係の構築

 平和を辞書で調べると、①「やすらかにやわらぐこと。おだやかで変りのないこと。」②「戦争がなくて世が安穏であること。」とあります。(広辞苑)

 「平和=戦争がないこと」という一般的な平和の概念を、ヨハン・ガルトゥングという政治学者・平和研究者は「消極的平和」と呼びました。それに対し、貧困・抑圧・差別などの「構造的暴力」がない状態を「積極的平和」と定義しました(1969年)。

 人間が潜在的に持っている肉体的、精神的な能力の実現を妨げるものを「暴力」と考え、暴力をもたらす主体を特定できるものを直接的暴力と呼び、搾取、貧困、人権の抑圧など、国際関係や社会構造などが原因となって、暴力をもたらす主体を特定できないものを構造的暴力(Structural Violence)と呼んでいます。ガルトゥングは、構造的暴力とともに、宗教や伝統、社会原理に内在する文化的暴力にも言及しています。

 つまり、直接的暴力の背後には構造的暴力と文化的暴力があるのです。

 ユネスコが「平和の文化(Culture of Peace)」を提唱していますが、その創造に宗教の役割があると言えます。その一方で、歴史的に宗教は多くの紛争を引き起こしてきました。どの宗教においても平和の土台を人間の霊性(スピリチュアリティ)に置いているのは共通しています。教義や文化などの「違い」を超えて、共通のアイデンティティにもとづく協力関係が願われています。

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