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スワミ・シャンタトマナンダ師が日本を訪問されました2018.10.22 |
9月24日から10月6日にかけて、ラーマクリシュナ・ミッションのデリー支部代表のスワミ・シャンタトマナンダ師(以下、スワミ師)が日本を訪問。日本各地への観光及び、現地の団体とのパートナーシップ促進の機会を持ちました。
ラーマクリシュナ・ミッションは、インドに本部を置く、1897年に創設されたヒンズー教 の団体です。全世界の200以上の拠点で、教育・医療・地域開発など様々な事業を行なっており、所属するヒンズー教の僧侶は1800人を超えます。 同ミッションは、インドにおいてGPFプログラムをサポートしてきました。そして、スワミ師はGPFの国際会議などの宗教間の和合(Interfaith)の分野で同師の深い見解を発表してこられました。
今回の訪問は、当法人の代表理事の後藤亜也やパートナー企業がホストを務め、岩手・東京・京都・奈良・広島などを訪問し歴史遺産を見学、また、現地団体との交流を行いました。
同師は、岩手の児童養護施設や、東京では公立小学校を訪れ、日本の教育現場について熱心に学び、施設スタッフや子どもたちとの交流を図りました。インド国内の多くの教育現場で道徳教育の普及に取り組んできたスワミ師でしたが、日本の生徒の礼儀正しさと規律の高さに感銘を受けていた様子でした。
9月25日には横浜で、9月29日には東京・銀座にて「地球倫理とボランティアリズム」をテーマとする講演会を開催。今回の講演会は、ラマクリシュナ・ミッションの創設者である、スワミ・ヴィヴェカーナンダ師がアメリカ・シカゴで開催された、第1回世界宗教者会議登壇の125周年の記念もかねて行われました。
講演の中で、スワミ師は、ヒンズー教の概念である「Vasudhaiva Kutumbakam」(全世界は一家族)の精神を紹介。宗教者がお互いに寛容であり、受容をすれば、平和は構築されていくと語りました。
しかし、現実を見てみると、宗教者は、それぞれの宗教の枠に閉じこもり、自分の宗教こそが全てだと思い込んでいる状況に対して、スワミ・ヴィヴェカーナンダ師のスピーチを引用。「井の中の蛙、大海を知らず」の例えを用いて、全ての宗教は、より根源的な、普遍的真理に目を向けなければならない、と語りました。
また、人にサービス活動などで施すことは、自分が優り、相手が劣るからではなく、その環境こそが違いを超えて一つの家族の絆を結ぶ貴重な機会であると考えることが重要であると述べました。
日本人にも理解しやすい言葉で講演を語り、参加者の大きな関心を集めました。
スワミ師のスピーチ映像はコチラからご覧いただけます。