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東アジア総合研究所の姜英之理事長の講演会を行いました2020.03.05 | 

 2月15日、東アジア総合研究所の姜英之理事長を講師に招き、朝鮮半島情勢に関する「北東アジア未来プロジェクト講演会」を江東区の東大島中川番所資料館にて開催し、GPFの会員や一般市民ら約30人が参加しました。姜理事長は「2020年朝鮮半島に激震起きるか」というテーマで約1時間半講演され、その後質疑応答が行われました。

東アジア総合研究所
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講演に耳を傾ける参加者たち

講演に耳を傾ける参加者たち


 姜英之理事長は、主に米朝非核化交渉の現状と今後の展望について分析しました。

■昨年末までの米国と北朝鮮の関係
・昨年末までにかけての米朝関係の悪化―北朝鮮が米国の譲歩策の期限を年末まで待つとし、期待にそぐわない場合の米国に対する挑発。それに対し米国も臨戦態勢に。
・結局、再開が予測された核実験や、長距離弾道ミサイル発射もなく、年末年始が平穏に終わったことに対し、姜理事長は、ひとまず「幸いであった」と評価。

■12月28日から4日間連続で開催された朝鮮労働党総会での北朝鮮の方針発表とそこから伺える北朝鮮の窮状
・金正恩政権は12月28日から4日間連続で朝鮮労働党総会を開催。姜理事長はこの総会において「正面突破戦」なる新しい刺激的なスローガンが出てきたことに注目すべき。
・姜理事長は、このことが対米軍事的行動を示す内容ではなく、米国の制裁解除がない状態での経済困窮を「自力更生」精神を発揮し、経済活性化に向けた全人民の総動員態勢を呼び掛けたものであることから、金正恩政権が非常に厳しい状況に追い込まれていると評価。
・例年の金正恩委員長の新年辞も出されず、ただただ「正面突破戦」「自力更生」のスローガンを叫び、金委員長の動静も静かになったのは、年初にイランのソレイマニ軍司令官が米国よって殺害された事件の衝撃が大きかったと思われると分析。北朝鮮は、依然として「斬首作戦」「鼻血作戦」を恐れている。
・トランプ大統領の発言の二面性―「金委員長が非核化の約束を守ると信じている」「好ましい人物だ」と言った秋波を送る一方「北朝鮮に対する武力使用もありうる」などの発言。金委員長としてはトランプ大統領を侮れないと判断していることから、核実験、長距離ミサイル発射は当分控えるだろう。
・切羽つまった金委員長が秋の米大統領選挙を見越して、トランプ大統領の弱みを突いて、長距離ミサイル発射実験を行う可能性は十分にあり、いつ何時、戦争危機が起こるかもしれない。

■米朝の狭間に立たされる韓国
・韓国の文在寅大統領の米朝仲介外交が功を奏して南北首脳会談、米朝首脳会談が開催され、朝鮮半島平和プロセスに希望が持てたが、第2回米朝会談が失敗して以来、北朝鮮は、米国との直接交渉に乗り出した。
・南北関係/米韓関係が停滞。日韓関係の悪化など、外交政策が行き詰っている。内政面でも経済事情が最低であり、政治的にも法務大臣辞任問題など野党からの攻勢を受けており、4月の総選挙では苦戦が予想されている。

 最後に北朝鮮の金正恩政権の不安定の上に、韓国文在寅政権の支持率下落など、朝鮮半島の不安定さは続き、米国大統領選挙を前に朝鮮半島情勢は目が離せないと話を結びました。

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