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「家族と地域強化連合」が父親の責任に関するシンポジウムをワシントンD.C.で共同主催2012.10.26 | 

 「子どもたちの生活の中での父親の不在が、全国的に蔓延しているために、経済的繁栄しようとする家族、近所や地域社会の無力化に大きく影響しています」と、‘健康な家族が繁栄するコミュニティ共同評議会’の事務局長であるジャクリーン·ヘンリー博士は、10月4日にワシントンD.C.で開催された父親の責任と家族関係をテーマにしたシンポジウムで宣言しました。
「限られた教育しか受けておらず、僅かな仕事のスキル、そして雇用への他の障壁がある男性たちは、21世紀の今、雇用機会を得るのが難しいのです」

ジャクリーン・ヘンリー博士(健康な家族が繁栄するコミュニティ共同評議会・事務局長)がワシントンのチャールズ•サムナー学校で会場一杯の聴衆に語る。

 ワシントン周辺地域から約120名が、チャールズ·サムナー学校で開催されたシンポジウムに参加しました。米国教育長管理局、ワシントン D.Cヘッド・スタート協会、そして「家族と地域強化連合」が支援したこのシンポジウムを通じて、参加者は、父親の責任と子育ての取り組みや、公共セクターが資金などの援助をどうするか関して学びました。ワシントンDCにおける「家族と地域強化連合」は、GPFF-USA、米国保健社会福祉省・児童・家庭援護庁、およびワシントン都市連盟が共同主催したものでした。

 ヘンリー博士は共同委員会のFEED(父親教育・向上・開発)プログラムは、460万ドル(約3億6千万円)の政府の助成金によって支えられ、大きな影響を与えていると述べました。
 
「我々が学んだことは、本当に多くの父親が強く彼らの子どもたちの生活に関与したい、と思っているということです。彼らは良い父親になりたいのです。実際に、私たちの生活のプログラムに参加して転換された父親たちの例が数多くあります」


 シンポジウムも、パネル・プレゼンテーションでは、「コミュニティ:子どもと家族の幸福・健康の推進」というテーマで、主な養育者である親への福祉サービスのサポート役割を強調し、午後のパネルでは、 「コミュニティの危機:意識と応答」と題して、 財務リテラシー、家族の健康と繁栄における結婚の役割、脆弱な若者への人身売買の脅威の高まりなどを検討しました。

共同体の効果

 米国保健社会福祉省の児童・家庭援護庁・地域業務局長のダイアン・ドーソン女史は、基調講演の中で、「異なるセクター(政府、非営利団体、営利団体、学区域、そして福祉サービス団体など)が特定の社会や環境問題を解決することを共通の課題としてとらえて決意したところに、共同体の効果が現われる」と強調しました。 

 ドーソン女史は『スタンフォード・ソーシャル·イノベーション·レビュー』を引用しつつ、’共同体の効果’が他のタイプの協働と区別される5つの主要条件を下記のようにまとめました。

  • 共通の課題:問題と解決方法に対する共通の理解
  • 測定の共有:すべての参加機関が常にデータを収集し、結果を測定
  • 相互に強化した活動相互に補強する計画を通じて、連携しながら活動を差別化
  • 継続的なコミュニケーション: 信頼関係を築き、互いの目標を確実にし、共通の動機を作るために、一貫したオープンなコミュニケーション
  • 重要要素の支援: 組織のスタッフと特定のスキルセット

左上から時計回りに:ベン•オデル氏(信仰に基づく隣人パートナーシップセンター次長)、ダイアン・ドーソン女史(米国保健社会福祉省・児童・家庭援護庁・地域業務局長)、ゲイル・ペイン女史(GPFF米国・特別プロジェクト局長)、アルメタ・リチャーズ•キーズ女史(DCヘッド・スタート協会会長)

 GPFF-USA特別プロジェクト局長のゲイル・ペイン女史は、米国の人身売買が台頭してきているという、驚きの調査結果を発表し、特に信仰コミュニティの中で、この危険な兆候を認識し、国民の意識を高めるための努力が必要であると強調しました。

 「『安全な避難所』となるべき信仰コミュニティが、顕著に安全な避難所のロゴを表示すべきである」と彼女は言いました。「被害者がそのロゴを、安全でいられる避難所のシンボルとして知ってもらえることを願っています。安全な避難所キャンペーンを通じて、直通番号に連絡した際、信仰コミュニティのメンバーが被害者たちを識別し、連絡が取れるようになる方法を学ぶ必要があります」

会議では、‘信仰に基づく隣人パートナーシップセンター’次長のベン·オデル氏による講演で閉幕しました。

 今年のシンポジウムの主催者の努力を讃えた後、オデル氏は、責任ある父親の価値を高めるためにオバマ政権が重要な貢献をしていることを説明し、そのイニシアチブを浸透させるために、主要な指導者が全国でどのように活動しているかを、説明しました、

 閉会の辞で、「家族と地域強化連合」会長のアラン·インマン氏は、「家族のエンパワーメント会議」が来る1月17日にジョージ·ワシントン大学で開催されることを発表しました。

左から:フランク・マローン氏(‘100人の父親会’会長)、ミア•ベイリー女史(米国保健社会福祉省・児童・家庭援護庁)、マジョリー・ヤンググレイズ女史(家族エンパワーメント・センター事務局長)

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