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Global Peace Conventionでのスピーカーの発言要旨2017.05.31 | 

 今年、行われたGlobal Peace Convention 2017でのスピーカーの発言を紹介します。その共通のテーマは、「世界平和の実現にアジアの役割が重要」でした。
 尚、これはGPFKoreaが運営するウェブサイト「Korean Dream Times」の記事を翻訳し、まとめたものです。

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 アロヨ元フィリピン大統領は基調演説で、自身の大統領任期中にこのコンベンションがフィリピンで初めて開かれたと回想し、「8年ぶりに再びここに来られた方たちを見るとこの国際会議がとても成長したことを感じる」と感想を述べました。
 彼女は、「フィリピンは、長い間超宗教的な精神を土台として多くの社会的インフラを造成しながら平和活動をしてきた。以前の行政府から続いてきたこのような努力が、今回の政府で結実することを期待する」と話しました。

 今回の会議の大きな主題である道徳的革新的リーダーシップに繰り返し言及しヴィニシオ・セレッソ元グアテマラ大統領は、「平和的で民主的な社会を実現するためには、経済成長と共に正義が実現されなければならない」と話しながら、「だからこそ今回の会議の主題がより一層意味がある」と述べました。
 彼はこのような変化に先立ち一番重要なのは青年だと強調し、青年世代が道徳的革新的リーダーシップで世の中の変化を導いていけるように支援しなければならないと語りました。

 キム・ジンピョ韓国元経済副総理 (17•18•19•20代議員。共に民主党) は、「世界の平和と安全のためにはアジアの役割が重要だ」と前置きした上で、その理由を説明しました。
 彼は、「フィリピンは地政学上戦略的位置にあるだけでなく、毎年6%以上の経済成長率を記録している。韓国は128億ドルの被援助国から援助国に変貌した最初の国家として世界に能動的に寄与している。しかも2008年の世界的な金融危機でも世界経済が安定を取り戻すことが出来るようにしたのも韓国をはじめとするアジア地域国家だった」と話し、アジア開発銀行が2050年には全世界経済の50%以上をアジアが占めることを展望しているという展望を語りました。
 彼は続けて「しかし、このような世界経済成長のエンジンを提供しているアジア地域で、全世界の大きなリスクになっている北の核問題が存在している」と話し、「韓国と北朝鮮は必ず統一を成し、この地域が葛藤の発源地ではなく平和の拠点になるようにしなければならない。ドイツ統一がヨーロッパをひとつに結び付けるにおいて大きく影響を与えたように朝鮮半島の統一はアジアの繁栄と発展のための基盤になるだろう」と力説しました。

 マダブ・ナラパット・マニパル大学教授(インド)は、「歴史的に見る時に、その時は不可能に見えても結局は当然のように成されたことがある。千年の間抑圧されて来たインドは決して独立したり民主化を成すことは出来ないだろうと言われていたが、私たちは独立を成し遂げ、70年間民主主義を守ってきたのである。戦争で廃墟になっていた韓国が今のように成長すると予想した人は誰もいなかった。結局は戦略があり行くべき道を知れば、繁栄は必ず達成することが出来る」と話し、聴衆の拍手を受けました。
 彼は韓国の弘益人間思想に言及しながら 「このような理念は、各国ごとに表現は違っても共通した価値観が要求されている。全宇宙が一つで あるように私たちの生命もみな一つだ。人間は本質的に霊的な存在であり神が私たちに与えた生命には義務があるのだということを忘れてはならない」と強調しました。

 アメリカのシンクタンクであるヘリテージ(Heritage) 財団の設立者でありトランプ新政権移行チームの一員であったエドウィン・フュルナー博士は、アメリカとアジアの同盟関係の重要性に言及しました。
 彼は、「アメリカの政権が変化したとしても自由に対する支持は変わりない」として、他国とその国民にも個人的自由が保障されなければいけないという原則は変えることが出来ないと述べました。
 「ゆえにアメリカはこれまで韓国、フィリピンなどアジア地域の平和のためにコミットしてきたが、これらの国家が民主主義として生きることが出来るようにアメリカが貢献してきたということに自負心を持っている」と語りました。
 アジア専門家でありながら知韓派としても挙げられる要人らしく、「今回のコンベンションの主題は朝鮮半島統一だ」と強調したフュルナー博士は、「北朝鮮の人権侵害が非常に深刻な状況であり、最近の金正男暗殺事件でも確認されたように、核兵器だけでなく生物化学兵器プログラムもより大きく憂慮すべきリスクとなっている」と述べました。これは彼が南北問題は韓国とアジアを超えた全世界の問題だと指摘した背景です。
 「未来には必ず挑戦すべき課題がある。同盟国間の関係を強化、し協調しながら互いの繁栄と安全を守っていくべきである」というのが彼の結論でした。

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