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Vol.8 2025年4月18日号 | 2025.04.18 | 
みなさん、こんにちは。
今週も1日1分でも、平和について考え、思いを寄せる時間を持ちましょう。
今回は特別に、脱北者・川崎栄子さんに質問させていただいた
北朝鮮住民の4月の生活事情について、情報をお届けします。
特別企画
🎙️脱北者・川崎栄子さんに聴く北朝鮮🎙️

ーーー4月を迎え、日本は暖かくなりましたが、北朝鮮では4月はどんな季節で、どんな暮らしをする時期でしょうか?北朝鮮では4月というのはまだ寒い時期です。だいた5月1日ごろが春の目安です。
4月15日が金日成の誕生日(太陽節)なのですが、その日を全国民が祝います。
日本では4月になると桜をはじめとして色とりどりの花が咲き始めますが、北朝鮮では4月はまだ花もそれほど咲きません。
それが5月になると、梅も桜もいっぺんに咲いて華やかになります。ーーー日本では北海道も少し似たところがあります。やはり寒い地域ですね。

でも、花が咲いたとしても、北朝鮮では生活が苦しいから、花見という習慣はないのです。
みんな一日一日を生きるために必死ですから、「桜が咲いたから花見にいきましょう」というような習慣はなくて、生活に潤いがありません。

私と同じように日本から(帰国事業で)行った人たちは、日本にいた時から花見という習慣がありましたから、

私は友達とおにぎりを作って花見に行ったりはしました。でも北朝鮮の人たち自体にはそういう習慣はありません。

ーーーそれは北朝鮮が分断国家として成立する前の日本の統治時代にも、生活が苦しくて花見の習慣がなかったのですか?

北朝鮮では日本統治時代のことを人々が表立って発言することもなかったので、そこは分からないです。
ただ、本当に心を許すと、私にそっと「日本の時の方が良かったよ」と小声で言う人がいました。
信頼するとそういうことを口にする人もいましたね。

とにかく、毎日が生きるか死ぬかの戦争ですから、花見などという風流なことはない訳です。

ーーー北朝鮮の冬は寒さが厳しいですから死者が出たりもすると思いますが、4月になれば気温も少しは緩んできて、犠牲になる人は減ってくるのでしょうか?

いいえ、そうではなくて、4月・5月くらいが、実は最も大変な時期で、餓死者が多い時期です。
なぜかと言うと、秋にためた食料がだいぶ減ってくる時期で、尚且つ新たな収穫はまだという時期だからです。
麦とじゃがいもが出てくるまでは苦労します。
北朝鮮ではこの時期は「麦峠(ポリコゲ)」と呼ばれる季節なのです。
つまりこの食糧不足の峠を越えてようやく麦が取れるようになるということです。

ーーーそれは意外でした。私は勝手に「暖かくなって北朝鮮の人々も少しは楽になるだろうか?」という想像をしていました。

(終)

みなさん、いかがでしたか?
今後も川崎栄子さんに直接お話を伺いながら、お伝えして参ります。
川崎栄子さんに質問がある方は、こちらからどうぞ。
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ところで、川崎さんは明日(土)、19時からオンラインセミナーで登壇されます(下記情報)。
🎥 脱北者の実体験から考える普遍的人権と北東アジアの未来
第11回 ピース・デザイン・フォーラム(オンライン)
当初、東京の会場で開催予定でしたが、諸事情により、
オンライン(Zoom)での開催となりました。
遠方の皆様も参加しやすくなりましたので、ぜひご参加ください。
【予告動画】

■日時:4月19日(土)19:00〜21:30(18:45から入室可能)
■開催方法:オンライン(Zoom)
■登壇者
・川崎栄子(KOA(NGOモドゥモイジャ会長)、AKU Japan代表理事)
・五味洋治(フリージャーナリスト)
・芳岡隼介(GPF Japan)
■参加無料(事前申し込み制)
▼申し込みフォームはコチラです👇
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開催は明日のですので、お早めにお申し込みください)

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