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韓国・ソウルでアジア太平洋平和と発展のためのサービスアライアンスフォーラムが開催されました2015.10.16 | 

 10月8日、韓国ソウルにおいて、アジア太平洋平和と発展のためのサービスアライアンス(APPDSA)フォーラムが開催されました。「持続的発展のための韓国の役割」というテーマで行われた本フォーラムには、経済学者、政治家、そして途上国の開発に携わる専門家たちが参加。最貧国から主要な経済大国の一つとなった韓国は、途上国への重要な教訓を提供することができることが議論されました。
 彼らはまた、韓国における、このような成長経験、課題解決、国家の決断や政府・民間部門の協力は、国連における持続可能な開発目標を達成するために希望を提供することができる貴重な資産である、と強調しました。

 フォーラムは、同日ソウルで開催された朝鮮半島の平和統一を促進するためのフォーラムと共に、独立70周年を記念した行事の一環として開催。国連アジア太平洋経済社会委員会、国連ハビタット、韓国外交協会、およびGPFの共催で行われました。また、ラブインライツ(Love in Lights)、アフリカアジア難民教育後援会、サービスフォーピース、国境なき科学技術者会、韓国UCity学会、およびウトカパット財団が後援しました。

 フォーラムでは、韓国の人道的成長と世界的な奉仕活動を振り返りながら、若者やボランティアの貢献の強化や、各部門間の調整改善、パートナーシップの構築、開発アジェンダを進めるための韓国での資源動員方法などを検討しました。

「若者の発展は国家建設のための前提条件です。勤勉さ、熱意と創造性といった精神は、国の全体的な発展に積極的に貢献しています」とチョン・テイック韓国外交協会議長は開会の辞で語りました。

 ライラ・オディンガ元ケニア首相は、政治的、経済的貧困から国を立て直した韓国の積極的努力を賞賛。 「韓国が行ってきた、能力主義、民主主義、教育、発明と技術革新への投資は、途上国への配当と、有益な教訓を提供し続けています」と述べ、 「韓国は経済成長においても公平かつ包括的であることを世界に示しています」と語りました。
 また、同氏は、韓国、ケニア、アフリカは世界的な外交と経済発展で信頼できるパートナーとなりえる可能性があり、韓国がアフリカの近代化と成長に必要な経済的、技術的、人的サポートが可能であることにも言及。韓国が国の復興において、正しい政策によって、インスピレーションとモチベーションを与えていることにも触れました。

 国境なき教師団会長であり、ブルキナファソの名誉領事のキム・ギソク氏は、2007年~2015年における、貧困削減のための韓国とブルキナファソの共同プロジェクトのケーススタディを発表。この総合的プロジェクトは、成人の識字率、農業訓練や環境保全、飼育、起業家精神、マラリア、HIV/エイズの予防、およびマイクロファイナンスを含んでいます。

 アフリカアジア難民教育後援会会長のクォン・イジョン氏は、国連持続可能な開発目標に対して多くの優先事項をまとめましたが、特に貧困への対応として、教育の重要性を強調。朝鮮戦争末期に労働者としてドイツに送られた2万人の韓国人の一人としての経験とその時の願望について、感動的に話しました。
「当時の人々の優先事項はただ一つ、生き延びることでした」と同氏は振り返りながら、 「空腹に耐えながらの先の見えない炭鉱での労働にも関わらず、私は学ぶことをやめたことはありません。私は、勉学が恐ろしい貧困から抜け出すための唯一の方法であると確信していました」と語りました。
 同氏は、韓国の発展の裏側には、貧困を克服するために、子供の教育に多くの時間と労力を投資したことがあると述べ、「より良い未来のために、子どもたちのために国際社会は等しく教育の機会を提供するべきである」と言いました。

 GPF副会長のデビッド・カプララ氏は、バンコクにおけるAPPDSAの設立に言及しながら、ネパール大地震の際に即時の救援活動によって復興に大きな影響を与えた「Rise Nepal」を参加者に紹介しました。
 カプララ氏は、「フランシスコ教皇が述べたように、気候変動への対処、貧困根絶のための活動、など地球を救うための核心的な要素はすべてが表裏一体である。そして、私たちはこれらの崇高な目標を達成するために、具体的なステップを踏みながら、私たちの全ての努力を発揮しなければなりません」と強調し、「70年前の悲劇的な分断から復興を遂げた韓国のユニークな経験と、絶望的な貧困から現代における途上国への支援国として発展した経験から、私たちはどのように学ぶことができるでしょうか?その答えは、すべての人間に益を与える”弘益人間”という精神基盤に根差した、韓民族の普遍的なものへの献身姿勢にあります」と述べました。
 最後に「私たちはこの場に、韓国のユニークな経験から学ぶため、そして、若者によって主導される複数のステークホルダーの運動を進めるために集まりました」と激励しました。

開発の専門家たちが持続的な発展における韓国の役割を話し合いました。

開発の専門家たちが持続的な発展における韓国の役割を話し合いました。

ソーラーランタンを使ったコミュニティの発展について話すユ・ギョンウィ・ラブインライツ代表

ソーラーランタンを使ったコミュニティの発展について話すユ・ギョンウィ・ラブインライツ代表

ライラ・オディンガ元ケニア首相

ライラ・オディンガ元ケニア首相

アフリカアジア難民教育後援会会長のクォン・イジョン氏

アフリカアジア難民教育後援会会長のクォン・イジョン氏

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