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オンラインセミナー「ソーシャルビジネスで実現していく多文化共生社会づくり」を実施しました2020.10.29 | 

 10月17日にボーダレスハウス株式会社 代表取締役社長の李成一氏を招き、「ソーシャルビジネスで実現していく多文化共生社会づくり」というテーマで講演をいただきました。
 当日は 李氏による講演を50分ほどして頂いたあと、質疑応答の時間を持ちました。

 多くの内容の中で、要点を抜粋します。

―まずは事業紹介
■外国人と日本人が一緒に暮らすシェアハウス”ボーダレスハウス”。外国人と日本人が半分半分(外国人の割合はヨーロッパ→アジア→その他地域。意識的に英語圏の方々優先)で暮らす。これまで、50か国13,000人以上の入居者がいた。韓国、台湾でも事業を展開している。
■ビジョンとして「お互いのルーツや文化をリスペクトし合える差別偏見のない多文化共生社会を作る」ことを掲げ事業を展開。コロナもありトークイベントも最近は活発に行っている。

ボーダレスハウスならではの強みが沢山ある

ボーダレスハウスならではの強みが沢山ある

―今の事業をやっている動機
■小中学校は地元の朝鮮学校に通う。卒業旅行で行った北朝鮮が転機。
■卒業旅行での経験〜現地の学生との交流で受けた衝撃。国を守ることが夢、という彼らの話を聞き、バックグラウンドが違うだけで価値観がこれだけ違う、と言うところに衝撃を覚えながらも、一方でシンパシーを感じる。アイデンティティが自分に染み込んでいることを感じ、それを大切にして行きたいし大切にしていけるような社会にしていきたいと感じる。

―大学生まで
■マイノリティが自分のルーツやアイデンティティを誇りに思って行ける社会を作りたいと漠然と願っていた。しかし、実際はまだそれがあるし、続いていくかもしれないという不安もあった。
―社会人以降
■会社員、日々の仕事で精一杯になる中、自分のアイデンティティ やルーツに関わることに取り組みたいとの思いで、会社員時代の同期が立ち上げたベンチャー企業「ボーダレス・ジャパン」に参入。

―社会起業家集団「ボーダレスグループ」について
■ボーダレスグループ→ソーシャルビジネスでチャレンジするグループ。では、ソーシャルビジネスとは?
■一般のビジネス=不便を解決。ソーシャルビジネス=社会の問題(貧困、環境破壊、食糧危機、人種・差別)を解決。不満や不便にはマーケットのニーズがあるので儲かるが、社会問題はマーケットから放置されているので儲からない。
■ビジネスマンがビジネスとして社会問題に挑むべきだと考え、経済的に回る仕組みを考えている。
■社会起業家の数=解決される社会問題の数。社会起業家のプラットフォームになるという方向に舵をきり、たくさんの社会ソリューション、たくさんのビジネスモデル、たくさんの成功事例を作るため活動。
■取り組む社会課題→2008年からビジネスを始める。始めた頃はシェアハウスという言葉すらなかった時代。不動産仲介で会社の体をなそう、という形で始まった。
■グローバル時代において必要なのは、人との関わり。リアルな関わりを作るために事業をやっている。
■事業のソーシャルインパクトとしては、入居者人数(現在累計13,000人超)。売り上げと利益が伸びていても、この指標が伸びていない場合、事業を見直すことも。

―ボーダレスハウスの実績と苦労、喜び
■事業立ち上げ以来、13,000人超が入居。
■コロナ禍に入り、シェアハウスの危険性も言われる。一方、逆に様々な人と交流することが気晴らしになったりなど、問題のソリューションになっているという声も。
■これまで、全く国際交流に縁のなかった日本人の学生さんがボーダレスハウスに5年住み、将来は台湾でビジネスをする、という夢を持ったり、ボーダレスハウスの交換プログラムを使用して日本に来た韓国人の学生さんが、韓国での就職を辞退し日本に再度ワーホリで来て、日本関係の仕事に将来つくことを決意する、と言うように、人生に大きな影響を与えた例も。
■地域の方との交流にも積極的に取り組む。印象的だったのは、京都の上賀茂神社裏の物件の立ち上げで、地域住民への説明会の時に多くの懸念の声が上がっていたが、1年後の1周年記念パーティの際に、反対していた住民がハウスメイトたちと仲良く交流していたこと。
■このように、ボーダレスハウスは
・外国人居住者への地域への参画
・子どもたちの異文化接点
・地域文化と異文化の相互理解
を進めている。

このように、地域との交流を積極的に行っている

このように、地域との交流を積極的に行っている

―李氏が、ボーダレス・ジャパンが考える多文化共生社会への道
・差別偏見は良くないよね、という価値観を人を通して広めていく(北風と太陽のエピソードのように。それぞれを尊重しあう価値観が浸透していく)
・一人ひとりの想いと発信で「太陽」の温度を高めていける、太陽が照らす先を広げていける!と考え、発信を続けている。

―質疑応答
■シェアハウスを運営される中で多国籍シェアハウスならではの難しさは?
→極論、多国籍だから、というのはない。留学生はシェアハウスに入る時点で、価値観を合わせていこう、という観点を持っている。人的トラブル、のようなものはやはりあるが、文化、価値観というよりパーソナリティによる問題の方が大きい。

■国籍関係なくアイデアをシェアする空間がシェアハウス以外にもあるか?
→一緒にすまないといけない、ということはなく、一期一会をどのように作っていくか、
出会いをいかに深くしていくか、ということがテーマ。

■地域のイベントに参画する際、ハウスの入居者が主体として行っているのか、もしくはボーダレスジャパンが行っているのか。
→各ハウスに、コミュニティマネージャ(ハウスの中にいるリーダー的な人)という人を一人置いている。その人が自治体との窓口になっている。その人たちがどういう意識を持っているかによってその地域での活動も変わってくる。

 などの質問がありました。

 

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