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ナイジェリアでグローバル・ピース・リーダーシップ・カンファレンスが開催されました2013.11.16 | 

■アフリカのGPF運動
 これまで、アフリカにおけるGPF(グローバル・ピース・ファウンデーション)の活動中心地域は東アフリカのケニアでした。ケニアでは、長年の部族間の対立を背景に2008年の大統領選挙では1,500人の死者を出すという流血事態が起きました。
 GPFは部族間対立を解消するための手段として、ナイロビ川清掃キャンペーンを実施し、部族間の調和と青少年のボランティア活動を展開しました。そして、流血事態が集中的に発生したリフトバレー地域において、リフトバレー・ピース・イニシアティブを主導し、部族間協力と青少年を対象とした人格教育などを通じて、根本的な紛争解決の努力をしました。
そして、2013年に再び行われた大統領選挙が、平和的に実施される事に大きく貢献したとして認められ、10月に国連のケニア事務所から表彰されました。

 このように、GPFがケニアにおいて比較的短い期間で大きな成果を出すことができたのは、「One Family Under God」のビジョンをもとに、持続可能な社会革新プログラムを進めてきたためです。それが現在、GPF運動が自国の平和と発展に不可欠であるという認識の下にアフリカ全土に拡大しつつあります。去る2012年、米国アトランタで開催されたGPC(グローバル・ピース・コンベンション) には、ナイジェリア、ウガンダの指導者たちが多数参加し、彼らは自らGPFを自国で開催するという意思を明らかにしてきました。両国が協力した結果、ナイジェリアで2013 GPLC(グローバル・ピース・リーダーシップ・カンファンレンス)を開催することが決定しました。

■GPLC Nigeria 2013
 11月7日から9日まで、アブジャ・シェラトンホテルで「道徳と革新のリーダーシップ:豊かな未来のための継続的な平和構築(Moral and Innovative Leadership:Building Sustainable Peace for a Prosperous Future)」というテーマで、GPLCが開催されました。

GPF副会長David Caprara氏の開会スピーチ

GPF副会長David Caprara氏の開会スピーチ

  人口1億8,000万のナイジェリアは、人口数においてアフリカ最大の国です。アフリカ人の4人に1人がナイジェリア人ということになります。また、産油国であり、膨大な量の天然ガスが埋蔵されており、鉱物資源も豊富な国です。しかし、慢性的な宗教と民族間紛争のため、この国の可能性は発揮されずにいます。キリスト教とイスラム教が人口を二分しており、300以上の部族に分かれています。最近、北部地方を基盤としたイスラム過激派団体であるボコハラムのテロが後を絶たず、毎年1千人以上がテロにより死亡しているという実情です。行事期間中にもテロのために国家非常事態が宣言されるという状況でした。

 ナイジェリアが平和と発展を実現するためには、宗教間、部族間の和解と協力が、緊急対策問題です。しかし、数十年の様々な努力の甲斐なく対立はますます深まっていく状況でした。
 そこで、「One Family Under God」のビジョンの下、共通の原則と価値をもとに、宗教や人種、文化の壁を越えて協力するためのプラットフォームを提供しようとするGPF運動に期待が集まりました。今回、GPFが初めて紹介される行事であるにもかかわらず、現地の熱気は非常に熱いものでした。ナイジェリアを代表する宗教指導者、部族指導者、政界、財界、学界、言論界などの関係者が出席しました。

■歓迎夕食会
 7日、午後7時から約300人が集まった中で開催された歓迎晩餐会は、副大統領夫人を中心に海外からのゲストを温かく迎える行事となりました。特に夫人は、ナイジェリアの長官と国会議員などの高位指導者の夫人たちを参加させ、人目を引きました。そしてGPW(グローバル・ピース・ウーマン)が主催する「平和のための女性の役割」を議論する分科会議に出席しました。副大統領夫人は、今回の行事のために私財をはたいてかなりの後援金を寄付するほど、行事の趣旨に対する積極的な賛同と協力をしました。

Hajiya Amina Namadi Sambo副大統領夫人の挨拶

Hajiya Amina Namadi Sambo副大統領夫人の挨拶

■開会式
8日、午前10時から始まった開会式は、GPFと政府機関であるIPCR(平和と紛争解決機関)の共同主催者の挨拶で始まり、キリスト教とイスラム教などの宗教界を代表してカトリック現アブジャ大司教ジョン・オロルンフェミ・オナイケン枢機卿をはじめ、NIFAA(ナイジェリア宗教間アクション連合)聖デイ・オヌハ司教、イスラム・アブジャ寺院のイマム・シェイク・ウスターズ・ムサ・ムハマドの祝辞が続きました。

本来参加が予定されていたナイジェリアの現大統領であるグッドラック・ジョナサンは、国家非常事態のため、宗教担当特別補佐官を送り、祝辞を代読しました。そして、ムン・ヒョンジンGPF理事長の基調講演が行われました。これらのすべての内容は、現地メディアを通じて詳しく報道されました。また、ナイジェリアGPFが募集したボランティアの若者たちを通して、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを通してリアルタイムで配信されました。

カトリック教義枢機卿ジョン・カーディナル大司教と司教サンデーと一緒のムン・ヒョンジン会長夫妻

カトリック教義枢機卿ジョン・カーディナル大司教と司教サンデーと一緒のムン・ヒョンジン会長夫妻

■分科討論
 午後には、様々な分科討論が開催されました。One Family Under Godのビジョンの実現のための宗教間協力運動の戦略模索、雇用創出とソーシャルファンドをテーマにした経済フォーラム、平和実現のための女性の役割、人格と創造性教育、アフリカ平和奉仕団のボランティア、道徳と革新のリーダーシップ養成のための奨学制度、平和実現のためのメディアの役割、青年起業家の精神開発などの分野ごとに専門家が参加し、積極的な討論が行われました。

■CCI(Character & Creativity Initiative) Regional Summit
 GPLC事の公式期間の前には、事前行事で青少年の人格と創造性教育(CCI)運動のための「CCI地域指導者総会」が、7日の午前に開催されました。
 今年初めからアブジャ地域の25校がケニアでの成功事例を受け入れてCCIを開始することになりました。この1年間、CCIを実施した学校は注目すべき成果を見せました。今回の総会には、ケニアの国策シンクタンクであるKIPPRAの責任者が出席し、過去2年間、CCI実行学校と未実行の一般学校の違いを比較した研究結果を発表し、ナイジェリアも、このような成功事例に続くことを要求しました。そして、過去1年間、アブジャの25の公立学校で実行されたCCIプログラムの模範事例を発表し、より革新的な方法を見出すための分科討論が行われました。

 アフリカの最も大きな三つの問題を挙げるならば、汚職(Corruption)、失業(Unemployment)、治安(Security)です。これらの問題を根本的に解決する方法は、人格と創造性性を基にした教育であるということに集中ました。一方、青年失業率が70%を超えるナイジェリアは、創業と企業家精神(Entrepreneurship)の教育が非常に重要であるということも今回の行事の主な強調点でした。

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■Africa Leadership Mission
 また、ALM(アフリカ・リーダーシップ・ミッション)が創設されました。ALMは、過去、アトランタGPC期間中に創設されたLAPM(ラテン・アメリカ・プレジデンシャル・ミッション)の延長線上で、アフリカの元国家元首たちと主要指導者たちが地域と世界平和実現に積極的な役割を果たすことができるようにするために創設されました。
 セーシェル共和国の建国大統領であるジェームズ・マンチャン、ケネス・カウンダ・ザンビア元大統領、オブサンジョ・ナイジェリア元大統領、ジンジブア元大統領、マヌ・チャンダリア・コムクラフト会長、マカンディ・ライ・UNハビタット代表が創設メンバーとして創設されました。LAPMと共に世界平和実現を牽引していく役割を果たすこととなります。

■Africa Peace Service Corps
 平和と紛争の解決に青年の参加を促すため、APSC(アフリカ平和奉仕団)の創設とラウンドテーブル会議が開かれました。ケニアを中心に東アフリカの平和奉仕団が創設され、過去2年間の活動がありました。今ではナイジェリアを軸に西アフリカに拡散し、今後、全アフリカを包括する奉仕連携組織を創設することに合意しました。そして毎年7月18日、ネルソン・マンデラの日を記念とした植樹をはじめとする様々なボランティア活動を行うことに合意しました。

■閉会式
 ジェームス・フリンGPF会長の司会で始まった閉幕式には、分科討論の結果とアフリカ・リーダーシップ・ミッション、CCI総会、アフリカ平和奉仕団の創設による結果が発表されました。各界の代表による祝辞と挨拶の後、ムン・ヒョンジンGPF理事長の閉会スピーチがありました。
 「ナイジェリアの人々は非常に心情的な精神があり、悲惨な状況でも希望を失わない強靭な民族」であると思い起して、ナイジェリアの平和を達成するためには、One Family Under Godのビジョンを中心に、宗教と部族間の分裂と対立を克服して、道徳的、かつ革新的なリーダーシップの下で、偉大な夢を追及する民族とならなければならないと主張しました。
 閉会式は、GPLCの議論の結果を実践するという意志を込めたアブジャ宣言(Abuja Declaration)に全出席者が署名し終了しました。

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■「One Family Under God」キャンペーンの発足式
 9日午後4時、シェラトンホテル・コンベンションセンターでは、ナイジェリアの歴史の分岐点となるような重要な行事が開催されました。ナイジェリアの国家的ビジョンとして「One Family Under God」キャンペーンを発表する行事が、2千人の青年指導者たちが立錐の余地もなく集まった中で開かれました。
 多彩な文化行事と代表演説を任せられたキリスト教、イスラムの指導者たちは、GPFのこのようなビジョンに基づいて、ナイジェリアが紛争と対立を克服しなければならない旨に賛同演説をし、海外からのVIPの祝辞がありました。

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